ヘンなタイトルですが・・
これは今年中に書いておきたいと思って。
もう何もかも遅いんだけど、ワタシみたいな娘にもデキた父がいたことを知ってほしくて。
自分にとっていろんな意味で偉大で、かつ早世したことに恨みに近いような、忌み避けるような感情が長年残っていた「母」のことは、ずっと自分を苦しめるばかりの存在であったが、自分も大人になり、親にもなったことで、薄らぎ癒えてきた。今年、母の年齢を越え、やっと母の気持ちも理解できるようになり自分で勝手に持っていたわだかまりが溶け、思いが成仏したことにホッとしたところなのだが・・
今度は・・父のことがまたワタシの心に闇を落とすようになってしまった。父のことはあまり書いてこなかったが、やっぱりワタシを残してさっさと遠くに行ってしまったことを責める気持ちがある。もっと早く病院に行っていてくれたら・・加えて詫びや感謝の気持ちが湧いてしまってどうしようもなく苦しくなる。
父はとにかく楽天家でお人好しで、人に騙されたりいいように利用されたりするような人であった。自営で小さな小さな工場をやっていて、男手でワタシを育ててくれたが、再婚もせず、楽しい人生だったのかなぁ?これから・・という時に・・急逝してしまい、なんにもしてあげられなかった。本当にぎりぎり、長男(孫)を見せることができたことが唯一の親孝行か・・。それにしても・・さぁ、やっと少し人生のんびりして、「これから年金をもらうはず」の数ヶ月前にあっという間に亡くなってしまった。
人にばかり尽くしていた人だった。かといって神経質なわけでもなく、それなりにマイペースで周りをハラハラさせるところもあった。父からよく「なんでもストレートに言うな!ひと呼吸置いてから話せ」と怒られた。
なんだよ、人に与えるばかりでいつも自分が損してるじゃん!!と反抗していた時期もあった。
「あのねぇ、いつもそんなだから損ばっかするんだわ!」
男ヤモメなんだからワタシがしっかりしないと!とばかり、父に説教したり。つくづくイタい娘だった。
自分がなんにも恩返しできなかったことめちゃくちゃに悔やまれる。楽しい人生を送れてたかどうか?ばかりが気にかかる。でも、今さらどうすることもできない。本当に罪深い娘で申し訳がない。
自分はなんて身勝手で自分の楽しみばかりを優先し、愛情をもって人と接していないことだろう。他人への配慮と思いやりに満ちていた父の前には恥ずかしい。
本当にデキた人だったと思う。自分の親のことを言うなんて変だけど。
なにひとつ、恩返しも感謝の気持ちを伝えることもできず、手遅れ。容態が急変して意識不明になってしまったので、最後に話した会話も思い出せない。ちゃんとお別れできなかった。もうほんとに自分なんてイヤになる。
「おまえなぁ、孝行したいときに親は無しだぞ」「何言ってんの、そんなこと言ってるうちは大丈夫」。
もっと生きてほしかった。
やっと自分にとっての母が「完結」した、と思ったのに・・次は父の存在が自分にのしかかる。たぶん母のときほどじゃないにしても、想いを成仏させるには時間がかかるだろう。父に見られてはずかしくない人間になろう。かろうじてそれがワタシの父親孝行と位置づけて、また精進するほかない。