「交わしたはずのない約束に縛られ
破り棄てようとすれば後ろめたくなるのは何故だ」
難しい歌で、聴く人によっていろんな解釈ができると思うが、
ワタシにとってしっくりくるのは、妻を亡くした父のことみたいだ、と思うことだった。
彼女がいたんだけど、再婚しなかった。
再婚なんかしないで、と死ぬ前に母が言ったのかどうか。
彼女と居る時も妻の亡霊は交わしたはずのない約束をチラつかせていたのだろうか。
おかげでワタシは遺産相続の泥沼を味わわずに済んだ。
助かった、助かった。
もう過ぎたことなのに、いつまでもじくじく胸をえぐられるのが不愉快で、
ワタシはこの曲が好きじゃなかった。
某有名歌手がこの曲をカバーしたというではないか。
「話のネタに聴いてみる?」って気すら起きない。
この曲はできれば放っておいてほしかった。
無責任にキレイなメロとアレンジ。
それに乗せてヤスがイラつくほど無味、朴訥、淡々と歌うから、成立していたのだ。
最近、この歌詞のまた違う解釈を、意図しないままふと思いついてしまい、
またこの曲がキライになるほど、聴いてしまうドロ沼にはまっている。